ネオダーミルって、どんな成分?
40歳近くになると気になるシワやタルミ。それが表に出てくるのが、目元・口元などのほうれい線、ゴルゴライン、マリオネットライン・・・・
これらのエイジングサインは、紫外線や加齢による乾燥や老化で、コラーゲンやエラスチンといったお肌の弾力をささえるたんぱく質が衰えはじめたことで、目立ってきます。
ネオダーミルは、バイオテクノロジーによって生まれた新しいエイジングケア成分です。細胞エネルギー源としてはらたき、お肌のハリ・弾力因子であるコラーゲン、エラスチンの産性を、安全な方法で促進します。
ネオダーミルは 、スイスのバイオテクノロジー技術を持つ化粧品原料会社であるインデュケム社(Induchem AG)によって開発されました。ネオダーミルは、単一の成分ではなく、グリセリン、水、およびメチルグルコシド6 リン酸(MG6P)、銅、リシン、プロリンの混合物です。
ネオダーミルの特徴
- ネオダーミルは、細胞のエネルギー分子である主軸成分メチルグルコシド6 リン酸によって、
Ⅰ型コラーゲン、Ⅲ型コラーゲン、エラスチンなどのたんぱく質の合成を促進します。 - 基礎実験で、Ⅰ型コラーゲン、Ⅲ型コラーゲン、エラスチンを有意に増加させました。
- 臨床試験で、深いシワを2週間で好転させるという非常に効果の高いことが示唆される結果が得られました。
- 臨床試験で、お肌のハリや弾力、コラーゲン密度を好転させました。
- 2013年パリで開催された“in-cosmetics2013”にてイノベーションアワード金賞を受賞しました。
*in-cosmeticsとは、世界中の化粧品原料企業が集う、化粧品原材料の国際展示会です。
ネオダーミルのメカニズムは?
老化した皮膚では、真皮の線維芽細胞が老化しています。そのため、コラーゲンI型、コラーゲンIII型、トロポエラスチンおよびエラスチンなどお肌のハリや弾力にとって、大切なたんぱく質を作る機能が低下します。線維芽細胞のDNAがダメージを受け、エネルギー源であるミトコンドリア活性が低下したり、栄養を運ぶ力が衰えているからです。つまり、老化した線維芽細胞は代謝が低く、細胞のエネルギーが欠如しているのです。
ネオダーミルは、老化した線維芽細胞にエネルギー分子である「メチルグルコシド6リン酸(MG6P)を与ることにより、これらのコラーゲンやエラスチンなどのタンパク質を作る力をサポートします。
また、コラーゲンおよびエラスチン合成に必要な、特定の必須アミノ酸であるリシンおよびプロリンも大切な成分です。
さらに、これらのたんぱく質の形を作るには銅もその合成に必須の補因子として、はたらきます。ネオダーミルにリシン、プロリン、銅も配合されているのは、こうした線維芽細胞のコラーゲンやエラスチンを生み出すメカニズムに着目して開発されたからなのです。
ネオダーミルの中身は?
グリセロール、水、メチルグルコシド6 リン酸(MG6P)、銅、リシン、プロリンで、水にやや溶けやすい複合成分です。
安全性の評価
眼刺激性:ヒト角膜モデル試験、100%で刺激性なし
皮膚刺激性:閉鎖式パッチ試験、100%で刺激性なし
ネオダーミルの総合的な評価は?
■ メチルグルコシド6リン酸(MG6P)はバイオテクノロジーで活性化した糖で、代謝されてエネルギーを生み出します。
■ プロリンおよびリシンは、コラーゲンおよびエラスチンの合成に必要な必須アミノ酸です。
■ 銅は、コラーゲンおよびエラスチンの合成を助ける因子としてはたらきます。
ネオダーミルは、皮膚構造および弾力に関与する主要たんぱく質であるコラーゲンI型、コラーゲンIII型、トロポエラスチンおよびエラスチンの合成を促進し、顕微鏡レベルでも、肉眼レベルでも、ヒト老化皮膚の若返りに明らかな変化をもたらしました。
ネオダーミル1%は、
■ しわの深さが-15%と、プラセボと比べて7.5 倍の統計学的に有意な改善を示しました。(Student のt 検定、*p<0.05)
■ しわの体積は-13%と、プラセボと比べて6.5 倍の統計学的に有意な改善を示しました。(Studentのt 検定、*p<0.05)
0日目の正常皮膚と比較したネオダーミル1%およびプラセボ使用15日目のしわの深さおよび体積の評価
(シリコンレプリカを用いた縞投影法)
未処理皮膚(0日目)およびネオダーミル1%処理皮膚(15日目)のしわのプロファイル
(シリコンレプリカを用いた縞投影法)
ネオダーミルの試験結果
in vitro(イン・ビトロ)とは、“試験管内で(の)”という意味です。
培養した線維芽細胞に対して、ネオダーミルを0.5%および2%の濃度で、実験を行った結果、
■ 線維芽細胞の代謝を亢進させることにより、老化した線維芽細胞を再活性化しました。
■ 即効性が極めて高く、3日後には効果が見られました。
■ ネオダーミルは、試験に用いたいずれの細胞(幼若および老化線維芽細胞)に対しても2%まで細胞毒性を示しませんでした。
■ 幼若線維芽細胞
■ 老化線維芽細胞
コントロール群と比較したネオダーミル処理(0.08、0.4および2%)による幼若および老化線維芽細胞の細胞生存率の平均改善率(MTT検査)
(p< 0.001、極めて有意、Student のt 検定)。
■ 幼若線維芽細胞
■ 老化線維芽細胞
ex vivo(エクス・ビボ)とは、“生体の外で(の)”という意味です。
培養組織や培養細胞で観察される現象を指すのに使われます。試験管内での実験ではないので、この名前が使われます。
形成術で切り取った74歳の白人男性の皮膚に対して、ネオダーミルを0.5%および2%の濃度で、実験を行った結果、
■ 即効性が極めて高く、6日後、11日後に効果が見られました。
■ 老化外植片は、より若い皮膚特性を示しました。(コラーゲンI 型/コラーゲンIII 型合成比が低い)
【画像解析の結果】
未処理外植片と比べ、ネオダーミル0.5%で処理した場合の11日目の結果は、
■ 総コラーゲンが+6.8%増加しました。
ネオダーミル0.5%で処理または
未処理のヒト皮膚外植片における
0日目、6日目および
11日目の総コラーゲン含量(画像解析)
■ コラーゲンI型合成が+179%と統計学的に有意に増加しました。(Student のt 検定、p <0.01)
■ 幼若線維芽細胞
■ 老化線維芽細胞
■ コラーゲンⅢ型合成が約+194%と統計学的に有意に増加しました。(Student のt 検定、p <0.01)
■ 未処理 ■ ネオダーミル0.5%
ネオダーミル0.5%で処理または
未処理のヒト皮膚外植片における
0日目、6日目および
11日目の総コラーゲン含量(画像解析)
■ トロポエラスチン(+57%、Student のt 検定、p<0.1)および
エラスチン合成が統計学的に有意に増加(+190%、Student のt 検定、p<0.05)しました
■ 未処理 ■ ネオダーミル0.5%
ネオダーミル0.5%で処理または
未処理のヒト皮膚外植片における
0日目、6日目および
11日目エラスチン合成(画像解析)
■ 未処理 ■ ネオダーミル0.5%
ネオダーミル0.5%で処理または
未処理のヒト皮膚外植片における
0日目および11日目の
トロポエラスチン合成(画像解析)
コラーゲンは、現在、体内で30種類以上あることこが確認されていて、Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型というように分類されています。
- Ⅰ型
- 体内に最も多いⅠ型は、骨や皮膚の強さを生み出し、皮膚のコラーゲンの90%を占めます。
- Ⅱ型
- Ⅱ型は主に軟骨に存在しています。
- Ⅲ型
- Ⅲ型は血管や子宮などに存在するコラーゲンなので女性が摂ると特に良いと言われていて、
「若返りのコラーゲン」と言われることもあります。
皮膚では、Ⅰ型、Ⅲ型ともにコラーゲンは、加齢とともに減少していきます。ネオダーミルは、Ⅰ型、Ⅲ型ともに増加させますが、Ⅲ型の増加率が高いので、Ⅰ型/Ⅲ型の比率が下がることになります。Ⅲ型コラーゲンは、肌の弾力に加え「柔らかさ」を維持するはたらきもあることから、比率が下がることは、より若い皮膚特性を示すと言われています。
■ ネオダーミル0.5%
ネオダーミル未処理(0日目)ヒト皮膚外植片およびネオダーミル0.5%処理6日目または11日目のヒト皮膚外植片におけるコラーゲンⅠ型/コラーゲンⅢ型合成比(画像解析データから算出)
臨床試験とは、ヒトに対する試験です。ヒト被験者を対象とした臨床試験でもin vitro およびex vivo 実験で認められた効果が確認されました。つまり、顕微鏡レベルでのネオダーミルのたんぱく質の合成の促進は、肉眼レベルでも、ヒトの老化皮膚の若返りに至る明らかな変化として認められたのです。ネオダーミルは、皮膚構造および弾力に関与する主要たんぱく質であるコラーゲンI型、コラーゲンIII型、トロポエラスチンおよびエラスチンの真皮での合成を促進しました。
【 ヒト被験者を対象とした臨床試験の結果の要約 】
ネオダーミル1%はプラセボと比べてコラーゲン密度を15日後には7.5倍*、60日後には7.6倍**と、統計学的に有意に改善しました。
(プラセボと比べて*p<0.05、プラセボと比べて**p<0.1、Student のt 検定)
■ プラセボ ■ ネオダーミル0.5%
0日目の正常皮膚と比較しネオダーミル1%およびプラセボ使用15日目および60日目のコラーゲン密度の評価(Sciascope)
ネオダーミル1%は15 日および60 日経過後で、皮膚の異方性をプラセボと比べてそれぞれ25 倍*および2.5 倍と、統計学的に有意に改善しました。(*p<0.05、Student のt 検定)
■ プラセボ ■ ネオダーミル0.5%
0日目の正常皮膚と比較したネオダーミル1%およびプラセボ使用15日目および60日目の皮膚の異方性の評価(グレースケール画像)
*皮膚のキメの状態は、小さなキメが消失することでキメが大きくなる変化「キメの大きさ」、皮溝が流れて方向性が出来る変化「キメの方向性」に左右されます。老化すると皮膚の異方性(伸展性や弾力性等の物理的性質が方向によって異なること)は増加し、このことが小ジワの発生につながると言われています。
ネオダーミル1%は15日および60日の処理で、皮膚の硬さをプラセボと比べてそれぞれ13倍*および12倍と、統計学的に有意に改善しました。
(プラセボと比べて*p<0.1 および**p<0.01、Student のt 検定)
■ プラセボ ■ ネオダーミル0.5%
0日目の正常皮膚と比較したネオダーミル1%およびプラセボ使用15日目および60日目の皮膚の硬さの評価(キュートメーターによる測定、パラメータRO)
ネオダーミル1%は15日および60日経過後、皮膚の弾力をプラセボと比べてそれぞれ+60%*および+44%*と、統計学的に有意に改善しました。
(プラセボと比べて*p<0.1、Student のt 検定)
■ プラセボ ■ ネオダーミル0.5%
0日目の正常皮膚と比較したネオダーミル1%およびプラセボ使用15日目および60日目の皮膚の弾力の評価(キュートメーターによる測定、パラメータR5)